「大いなる力には、大いなる責任が伴う」 ネットを通して問われる人の本質

「大いなる力には、大いなる責任が伴う」。ソーシャルメディア活用の講師を務めさせていただく機会には、この言葉を紹介しています。

 

映画「スパイダーマン」で、主人公ピーターのおじが亡くなる時に残した言葉です。スパイダーマンという大いなる力を得たにも関わらず、自分のためだけにしか、その力を使わなかったピーターは、強盗犯人を見過ごしてしまいます。育ての親であるおじが命を奪われ、その犯人が見過ごした強盗だと知ったとき、彼は、正義のために力を使うことを決意するのです。

 

ネットをはじめ、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアは「大いなる力」です。ネット社会の広がり、ソーシャルメディアの普及により、私たちは従来、持つことができなかった影響力や発信力を持つようになりました。それに伴い、ソーシャルメディアに書き込む言葉には、「大いなる責任」も伴うようになったのです。

 

ネットを活用した事件が発生し、ソーシャルメディアを利用した誹謗中傷が繰り返される。どんなに便利なツールを活用できる技術があっても、使う側の理性やマナー、モラルが低下しては、快適な社会は実現されません。

 

先ごろ、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発した京都大の山中伸弥教授がノーベル医学生理学賞を受賞されました。このノーベル賞は、各分野での顕著な功績をあげた人物に贈られるものですが、「人類のために最大たる貢献をした人々に分配されるものとする」というノーベルの遺言に基づいています。つまり、技術や功績が人類に役立つものでなければならないのです。

 

どんなにネットを駆使する能力が高くても、その使い方が誤っていては、意味がありません。活用する人間の本質が問われているのが、ネットであり、ソーシャルメディアなのです。

鈴木大拙館(金沢市本多町)